ヒトの免疫に関わる細胞たち
ヒトの免疫に関わる細胞についてまとめてみました。
T細胞、B細胞、NK細胞、K細胞、Mφ、樹状細胞・・・
其々の特徴や役割で大切な部分の理解は必須ですね。
T細胞
T細胞
主に細胞性免疫に関与する胸腺由来リンパ球で、遅延型アレルギー(DTH)に
関与する。 T-cellは末梢血リンパ球の70〜80%を占め、リンパ節の中では
傍皮質に多量に存在していて、骨髄には少ない。
細胞表面に特徴的なT細胞受容体(TCR: T-cell receptor)・CD3複合体を
有している。
ヘルパーT細胞:Th1 Th2 (CD4)
・B細胞の分化成熟を促進⇒抗体の産生
・Tkを発現させる
・MHCクラスUと共に抗原を認識する
サプレッサーT細胞:Ts (CD8)
B細胞の抗体産生抑制
キラーT細胞:Tk (CD8)
腫瘍細胞、ウイルス感染細胞などを直接傷害
抗原MHCクラスTを特異的に認識する
サイトトキシックT細胞:Tc(CD8)
Tkの作用抑制
胸腺外T細胞 (CD56)
腸管上皮細胞、肝類洞
T細胞は・・・
ヒツジ赤血球レセプターを有し、ヒツジ赤血球とEロゼットを形成する
TCR(T細胞レセプター)はAg+HLAを認識する
種々のマイトジェンにより活性化され、幼若化(芽球化)反応を起こす
(PHA、CohA、PWM)
※CD分類は、ヒト白血球を主としたさまざまな細胞表面に存在する分子に
結合するモノクローナル抗体の国際分類。表面マーカーと呼ばれる。
B細胞
B細胞
骨髄リンパ球系幹細胞がブルザ嚢相当器官を経て抗体産生細胞に
分化するリンパ球 (とういことは体液性免疫に関与)
末梢血リンパ球の5〜15%
リンパ節 皮質に多量に存在、骨髄に多い
CD19、20 陽性
形質細胞(Plasma cell)
形態学的に偏位した車軸状の核をもち、一方の極にゴルジ装置に
対する淡染性領域(核周明庭)をもつ。抗体Abの産生。
(表面IgGはもたない)
B細胞は・・・
IgG Fcレセプターを有し、IgG感作ウシRBCとEAロゼットを形成
C3bレセプターを有し、EA(:ヒツジRBC+IgM+補体)とEAロゼットを形成
マイトジェンによる幼若化(芽球化)反応(PWM、LPS、抗Ig血清)
Null cell
Null cell
TおよびB細胞 表面マーカーをもたないリンパ球
NK(ナチュラルキラー)細胞
生後早期より存在
腫瘍細胞、ウイルス感染細胞を傷害し排除する
抗原特異性はない
INF-γにより活性化される
K(キラー)細胞
IgG Fc レセプターを有し、標的細胞+IgGのFc領域を介して細胞傷害
U型アレルギー ADCC(抗体依存性 細胞仲介性 細胞傷害作用)
抗原提示細胞
抗原提示細胞
B細胞、単球、マクロファージ、樹状細胞、皮膚ランゲルハンス細胞
MHCクラスT+Ag ⇒ CD8分裂促進
MHCクラスU+Ag ⇒ CD4活性 ⇒ IL-2放出、IL-4放出
顆粒球
顆粒球
好中球、好酸球、好塩基球、肥満細胞