臨床検査技師 国家試験対策 勉強法ノート

回虫

 

回虫

 

♂ 30cm ♀ 20cm 3個の口唇

 

疾患
 不顕性感染、腹痛、下痢
 レフラー症候群、PIE症候群(pulmonary infiltration with eosinophilia)
 (感染初期に幼虫は肺に移行するため)
 異所迷入(脳、胆管、膵管、肝、時に腸閉塞)

 

終宿主、寄生部位 ・・・ヒト小腸

 

中間宿主・・・なし

 

感染源
  虫卵の経口感染
  第2期仔虫 30日で感染力を持つ

 

虫卵
  単細胞 蛋白膜を持ち粘性 50〜70μm 20万個/日
  直接塗抹法
  不受精卵(60〜90μm内容は大小不同顆粒)だけの場合は♀のみ感染

 

生活史の特徴
  胃で脱殻‐小腸‐門脈‐肝‐肺(W期発育)‐気管‐食道‐小腸(X期)成虫まで60日
  寿命1〜2年

 

 

※ ブタ回虫 イヌ回虫 ネコ回虫

 

疾患
  幼虫移行症

 

感染源
  虫卵の経口摂取

アニサキス

 

アニサキス

 

疾患
  アニサキス症(幼虫移行症)
  AGML(急性胃粘膜病変)

 

終宿主、寄生部位
  海洋哺乳類(イルカ、クジラなど)の胃

 

中間宿主
  1)オキアミ 
  2)サバ、ニシン、カツオ、アジ、イワシ、サンマ、イカなど

 

感染源
  中間宿主(幼虫)の生食

 

検査法
  内視鏡にて虫体を確認

蟯虫

 

蟯(ギョウ)虫

 

疾患
  肛門周囲掻痒感、不眠、湿疹

 

終宿主、寄生部位
 ヒト盲腸

 

中間宿主・・なし

 

感染源
  虫卵の経口摂取

 

虫卵
  薄い2重の卵殻 50〜60μm 柿の種状
  6〜7時間後に感染性を持つ幼虫に発育
  セロファンテープ法

 

生活史の特徴
  幼虫形成卵‐十二指腸で孵化‐盲腸

鉤虫

 

ズビニ 鉤虫・・大きい、C型 2対の歯板
アメリカ鉤虫・・小さい、S型 1対の歯板

 

疾患
  若菜病(ズビニ鉤虫の経口感染で喘息様症状)
  皮膚炎(感染幼虫の経皮侵入)、皮膚爬行症(イヌ鉤虫やブラジル鉤虫)
  貧血(ズビニ > アメリカ)、異食症

 

終宿主、寄生部位
  ヒト小腸

 

感染源
  孵化した3期幼虫(フィラリア型)で感染力を持つ
  ズビニ(経口感染が主、経皮感染も可)
  アメリカ(経皮感染>経口腔粘膜感染)

 

虫卵
  4〜8細胞 55〜75μm ズビニ、アメリカの鑑別不可
  ズビニ(1万/日) アメリカ(5千/日)
  飽和食塩浮遊法、濾紙培養法 ⇒ セロファン厚層塗抹

 

生活史の特徴
  ヒト体内で大循環

東洋毛様線虫

 

東洋毛様線虫

 

東北、北陸など寒冷な地方に多い

 

疾患
  多数寄生時に腹痛、下痢

 

終宿主、寄生部位
  ヒト小腸

 

感染源
  感染幼虫の経口摂取

 

虫卵
  16〜32細胞 90〜95μm (大きい)
  飽和食塩浮遊法、濾紙培養法 ⇒ セロファン厚層塗抹

 

生活史の特徴
  体内移行せず、経口感染後、小腸内で成虫(2〜4週)

広東住血線虫

 

広東住血線虫

 

疾患
  好酸球性髄膜脳炎、クモ膜下炎(日本脳炎と要鑑別)
  幼虫移行症

 

終宿主、寄生部位
  ネズミの肺動脈

 

中間宿主
  アフリカマイマイ、オナジマイマイ、ナメクジ
  待機宿主・・カエル、エビ

 

感染源
  中間宿主、待機宿主(第3期幼虫)の経口摂取

 

検査、診断
  脳脊髄液沈渣より虫体検索
  好酸球増多
  免疫学的検査

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