臨床検査技師 国家試験対策 勉強法ノート

赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)

 

赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)

 

病名
 ・アメーバ赤痢(イチゴゼリー状粘血便)
 ・アメーバ性大腸炎
 ・アメーバ性肝膿瘍

 

 熱帯、亜熱帯の非衛生的地域に多い。日本でも増加傾向。
 海外での感染、有機野菜の生食、STD

 

 

感染経路と生活史
 成熟嚢子の経口摂取 ⇒ 小腸で栄養型 ⇒ 大腸 2分裂増殖、
 腸管壁より門脈、肝臓へ大腸で嚢子形成(4核の成熟嚢子)

 

  栄養型(trophozoite)・・・ 粘血便、下痢便、肝穿刺液
  嚢子型(cyst)    ・・・ 有形便

 

 

大腸アメーバとの鑑別
 栄養型では、活発に運動、赤血球を捕食、カリオソームが
 核の中心に存在
 嚢子型では、12〜15μmと小さめ、核は4個、類染色体が楕円
 (大腸アメーバ 15〜25μm、核8個、類染色体 両端尖る)

 

治療薬
 メトロニダゾール

大腸アメーバ(Entamoeba coli)

 

大腸アメーバ(Entamoeba coli)

 

病原性なし

 

生活史は赤痢アメーバとほぼ同じ。

 

栄養型・・・不活発、赤血球捕食はみられない、カリオソームは
       核の中心を外れる

 

嚢子型・・・15〜20μm、核8個、類染色体 両端尖る

ヒトブラストシスチス(Blastocystis hominis)

 

ヒトブラストシスチス(Blastocystis hominis)

 

下痢の原因となることがわかってきた。

その他 病原性自由生活アメーバ

 

髄膜炎 ・・・ フォーラーネグリア、カルバートソンアメーバ

 

角膜炎 ・・・ アカントアメーバ性角膜炎 (コンタクトレンズ)

消化管寄生原虫の検査方法

 

消化管寄生原虫の検査方法

 

栄養型検出
   ・生鮮無染色標本(直接塗抹 38℃-2時間内)
   ・ハイデンハイン鉄ヘマトキシリン染色

 

嚢子型検出
 ・集嚢子 ホルマリンエーテル遠沈法(MGL法)固定もできる
  ・ヨード・ヨードカリ染色

 

培養 浅見培地(田辺、千葉) (ランブル鞭毛虫は不可!)
血清学的検査 補体結合飯能

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